- 夏の暑さを涼しくさせる爽快なAORナンバーを集めました。
- ビクターエンタテインメント
- 2005/06/29
- 君は天然色 / 大滝詠一
- ふたりの夏物語~NEVER ENDING STORY~ / 杉山清貴&オメガトライブ
- ピンク・シャドウ / ブレッド&バター
- 夏のクラクション / 稲垣潤一
- 恋のブギ・ウギ・トレイン / アン・ルイス
- CARIFORNIA SHOWER / 渡辺貞夫
- 思いきりアメリカン / 杏里
- Got That Feeling / 秋山一将
- モンロー・ウォーク2004 / 南佳孝
- 思い出は美しすぎて / 八神純子
- 虹とスニーカーの頃 / チューリップ
- BLUE CURACAO / サディスティックス
- 今夜だけきっと / スターダスト・レビュー
- Moonlight Surfer / 石川セリ
- Hello Again / 村田和人
- SOMEDAY / 佐野元春
このサイトでも今まで「夏歌」シリーズなど夏にぴったりな曲を集めたオムニバスを紹介してきましたが、そんな数ある夏の歌の中にあってひときわ存在感のあるジャンルがあります。それはAORです。ある程度音楽を聞き込んできたみなさんにはおなじみのジャンルですが、最近の若い人たちにはもうひとつピンとこないかもしれないので簡単に説明しておきましょう。
AORとはAdult Oriented Rockの略称で、その名の通り「大人向けのロック」を意味します。これらは'70年代から'80年代にかけて流行した音楽ジャンルのひとつで、その代表格がボズ・スキャッグスやボビー・コールドウェルといったアーティストですね。
こうした音楽は新しもの好きの日本のアーティストにもすぐに知れ渡って多くの楽曲にAORサウンドが取り入れられました。そして80年代初期に大瀧詠一さんが「A LONG VACATION」「EACH TIME」といったAORの名盤とも呼べる作品を世に送り出し、このアルバムのヒットをきっかけに山下達郎さん、南佳孝さん、安部恭弘さん、山本達彦さん、村田和人さんといったアーティストたちが独自のAORの作品を作り出して一時代を築きました。
このオムニバスの特徴
さて今回は「breeze」というAORの作品を集めた一連のシリーズがあるのですが、そのj-pop版があるのでここでご紹介しようと思ったわけです。
タイトルは「breeze~AOR J-Selection Cruising」といい、さわやかな心地よいサウンドが印象的な作品が数多く収録されています。まさに成熟したオトナのサウンドの集大成ともいうべきCDといえますね。
レビュー
まずオープニングは、これなしでは日本のAORは語れませんね大瀧詠一さんの「君は天然色」です。この曲が収録されている「A LONG VACATION」は今も再発売されるなど人気はまったく衰えませんね。さすが名盤です。
稲垣潤一さんや杏里さん、杉山清貴&オメガトライブといったところは当時わたしもよく聴いてました。林哲司さんの作品が個人的に好きで菊池桃子さんなどアイドルの楽曲にも提供してましたね。
他にもナベサダさんの「CARIFORNIA SHOWER」などもあって、アメリカ西海岸を思わせる心地よいナンバーを楽しむことができます。ただ八神純子さんやチューリップといったところはニューミュージックというくくりではいいのですが、AORサウンドとはすこし離れてる気がするのが残念ですね。もちろんどちらもイイ曲なんですケドね。
まとめ
佐野元春さんもどちらかというとロックのイメージが強くてAORの涼しげな感じとはあわない気もするし、そのあたりもうすこし詰めた選曲をしてほしかったかなと思いますね。あと山下達郎さんや角松敏生さんといったところは使用許可が下りなかったのかこのCDには入ってないのでその辺ももったいない気がします。
それでも作品的には優れているものばかりですので、いままでこういった大人向けのサウンドに興味がなかった人たちにもぜひ聴いてもらいたいですね。アツい夏もたまにはこういった涼しげなナンバーで過ごしてみるのもいいのではないでしょうか?