「あの頃」が蘇る!平成の冬恋愛ソング傑作選|心温まる名曲たち

街の空気がキリッと冷え込み、白い息が出るようになると、ふと耳の奥で懐かしいメロディが流れることはありませんか?

イルミネーションの輝き、かじかんだ手を温め合った温もり、そして、今はもう会えない誰かのこと。

音楽は、一瞬にして私たちを「あの頃」へと連れ戻してくれるタイムマシンのような存在です。特に平成という時代は、CDが擦り切れるほど聴いたミリオンヒットから、ガラケーの着信音に設定したバラード、そしてスマホで共有したバンドサウンドまで、数えきれないほどの冬の恋愛ソングが生まれました。

今回は、そんな平成の30年間を彩った、心温まる冬の名曲たちを厳選してご紹介します。

カセットテープ、MD、iPod、そしてスマホへ。音楽の聴き方は変わっても、色褪せることのない名曲たちと一緒に、この冬、少しだけ思い出の旅に出かけてみませんか。

目次

【平成初期(1990年代)】スキー場とトレンディドラマの熱狂

平成の幕開けである90年代。この時代を語る上で外せないのが、「スキーブーム」と「トレンディドラマ」、そして「ミリオンヒット」です。

インターネットがまだ普及していないこの頃、流行の発信地はテレビであり、恋人たちのデートスポットはゲレンデでした。8cmシングル(短冊形のCD)を手に取り、コンポに入れてカセットテープに録音する……そんな作業さえも、恋の準備運動だった時代です。

ゲレンデで恋したくなる!高揚感たっぷりの定番曲

出典:広瀬 香美 Official YouTube channel

ZOO『Choo Choo TRAIN』(平成3年)

冬のスキーを真っ先にイメージさせる曲といえばZOOの『Choo Choo TRAIN』ではないでしょうか。その後EXILEもこの曲をカバーして同じく大ヒットしました。

この曲は、JR東日本の「JR SKI SKI」のCMソングとして登場し、当時の若者たちの間で一大スキーブームを巻き起こしました。アップテンポな曲調とZOOのキレキレなダンスパフォーマンスは、見る人にスキーに行きたい!と思わせるような強い衝動にかられました。

槇原敬之冬がはじまるよ』(平成3年)

「冬=寒い・切ない」というイメージを、「冬=ワクワクする季節」に変えてくれたのが、槇原敬之の『冬がはじまるよ』です。

サッポロビールの「冬物語」CMソングとしてお茶の間に流れたこの曲は、これから始まる冬への期待感でいっぱいです。「すごく嬉しそうにビールを飲む横顔」という歌詞の通り、恋人と過ごす温かい部屋の情景がリアルに浮かびます。

広瀬香美『ゲレンデがとけるほど恋したい』(平成6年)

そして、90年代の冬ソングといえば、真っ先に思い浮かぶのが広瀬香美です。 特に『ゲレンデがとけるほど恋したい』は、『ロマンスの神様』と同じくアルペンのCMソングとしてリリースされ爆発的なヒットを記録しました。

アップテンポなリズムと突き抜けるようなハイトーンボイスは、まさにバブルの余韻を残す平成初期のエネルギーそのもの。アグレッシブに恋を掴みに行こうとする歌詞は、当時の女性たちの背中を力強く押しました。

ゲレンデ行きのバスの中で、あるいはリフトの上で、この曲を聴きながら「この冬こそは素敵な恋を」と願った人は多いはずです。

ミリオンヒット連発!誰もが口ずさめる冬のバラード

出典:GLAY_official

一方で、90年代後半に入ると、小室哲哉プロデュース作品や人気グループの冬うたがチャートを席巻します。

globe『DEPARTURES』(平成8年)

90年代の小室哲哉プロデュース作品で、一番の冬ソングといえばglobeの『DEPARTURES』ではないでしょうか。

JRのスキーCMで流れたこの曲は、単なる恋愛ソングを超え、雪景色の中に立つ恋人たちの孤独や永遠を歌い上げました。どこまでも続きそうな白い雪原と、ハイトーンのサビが重なり、聴く人の胸を締め付けます。

SPEED『White Love』(平成9年)

安室奈美恵と共に90年代後半の音楽シーンを席巻したSPEED。彼女たちの最大ヒット曲であり、冬の定番中の定番といえば『White Love』です。

「果てしない あの雲の彼方へ」というハイトーンの歌い出しは、当時の小学生から大人まで、誰もが一度は口ずさんだはず。PVで彼女たちが披露した、手でハートや羽を作るような振付は学校中で大流行しました。

L’Arc〜en〜Ciel『Winter fall』(平成10年)

90年代後半のバンドブームの中で、独特の美意識と存在感を放っていたのがL’Arc〜en〜Cielです。彼らにとって初のオリコン1位を獲得した『Winter fall』は、冬ソングの新しいスタイルを確立しました。

HYDEの色気あるボーカルと、冬の乾いた風を感じさせるようなギターサウンド。単なるバラードではなく、疾走感の中に「終わってしまった季節」への未練を滲ませるこの曲は、当時の音楽ファンを虜にしました。冬のドライブで、窓を少し開けて冷たい風を感じながら聴きたくなる名曲です。

GLAY『Winter, again』(平成11年)

同じくバンドの冬うたで欠かせないのがGLAYの『Winter, again』です。ボーカルのTERUが寒い雪の中を熱唱するPVが今も印象強く残っています。

北海道出身の彼らだからこそ描ける、凍てつくような寒さと、その中で愛する人を想う切実な温もり。「いつか二人で行きたいね 雪が積もる頃に」という歌詞は、遠距離恋愛をしていたカップルや、故郷を離れて暮らす若者たちの心に深く刺さりました。

平成世代真っ只中の90年代の冬ソングは、「みんなが知っている」「カラオケで全員で歌える」というパワーを持っています。イントロが流れた瞬間、その場の空気が一気に「あの冬」に戻る。そんな魔法がかかった楽曲ばかりです。

【平成中期(2000年代)】「着うた」で何度も聴いた切ない歌姫たち

2000年代に入ると、音楽を聴くスタイルは劇的に変化します。MDウォークマンが普及し、携帯電話が「ガラケー」として進化。「着メロ」が和音になり、やがて本人歌唱の「着うた」へと変わっていきました。

平成中期は、圧倒的な歌唱力を持つ「歌姫」たちが台頭し、R&Bやバラードが冬の定番となった時代です。

雪景色が似合う、圧倒的歌唱力のR&Bバラード

出典:中島美嘉 Official YouTube Channel

中島美嘉『雪の華』(平成15年)

この時代を象徴するのが、中島美嘉の『雪の華』です。 静かに降り積もる雪のようなピアノのイントロから始まり、サビで感情が一気に溢れ出すこの曲は、冬のバラードの金字塔となりました。

「今年、最初の雪の華を 2人寄り添い眺めている」という描写は、何気ない幸せの尊さを教えてくれます。 冬の冷たい空気の中で、白いイヤホンを耳に押し込み、一人でこの曲を聴きながら歩いた帰り道。そんな個人的で静謐(せいひつ)な思い出を持つ人も多いのではないでしょうか。

BoA『メリクリ』(平成16年)

また、BoAの『メリクリ』も外せません。 日韓で活躍する彼女が歌うピュアなラブバラードは、クリスマスデートの定番曲となりました。コンビニに入れば流れ、テレビをつければ流れ、街中がこの曲の優しさに包まれていました。「ずっと ずっと そばにいて」というストレートな願いは、いつの時代も恋人たちの共通言語です。

ガラケーを握りしめて待った、メールと恋の歌

出典:remioromen_official

レミオロメン『粉雪』(平成17年)

00年代の恋愛において、最重要アイテムだったのが携帯電話です。 「センター問い合わせ」を何度も押したり、好きな人からのメール着信音だけを変えたり。そんな「連絡を待つ時間」の切なさとリンクしたのが、レミオロメンの『粉雪』です。

ドラマ『1リットルの涙』の挿入歌としても有名なこの曲。サビの「こな〜ゆき〜」という叫びにも似たフレーズは、すれ違う二人の距離や、想いが届かないもどかしさを表現していました。カラオケボックスで、マイクを握りしめてこの曲を熱唱する男子の姿は、平成中期の冬の風物詩と言っても過言ではありません。

EXILE『Lovers Again』(平成19年)

また、EXILEの『Lovers Again』もこの時期の名曲です。 失恋した男性の未練を、美しく洗練されたトラックに乗せて歌うこの曲は、冬の夜のドライブや、一人の部屋で聴くのにぴったりでした。ガラケーの画面が光るのを待ちながら、終わった恋を思い出す。そんなせつない夜に寄り添ってくれたのが、2000年代の楽曲たちでした。

【平成後期(2010年代)】共感度MAX!スマホ世代のリアルな恋心

平成も終わりが見えてきた2010年代。 スマートフォンが普及し、LINEでメッセージを送り合い、SNSで日常をシェアするのが当たり前になりました。音楽はダウンロードからストリーミングへと移行し始め、ヒットの法則も「共感」がキーワードになります。

歌詞が刺さる!バンドサウンドが奏でる等身大の冬

出典:BUMP OF CHICKEN YouTube Channel

BUMP OF CHICKEN『スノースマイル』(平成14年)

平成中期の冬、アコースティックギターのアルペジオが聴こえてくると、無性に切ない気持ちになったことはありませんか? BUMP OF CHICKENの『スノースマイル』(平成14年)です。

この曲の最大のハイライトは、なんといっても歌詞の描写。「手袋を持っていないふりをして、君のポケットに手を入れる」といういじらしくも幸せなそのシーンに当時のリスナーは憧れました。

藤原基央の優しい歌声で語られる二人の時間は、温かいのに、どこか「いつか終わってしまう」ような儚さを孕んでいます。MDウォークマンでこの曲をリピートしながら、白い息を吐いて歩いた通学路。そんな個人的な記憶と強く結びついている一曲です。

back number『ヒロイン』(平成27年)

平成後期の冬ソングの王様と言えば、back numberでしょう。 中でも『ヒロイン』(平成27年)は『クリスマスソング』(平成27年)と並んで、この時期の冬の名曲として圧倒的な支持を集めました。

彼らの描く世界は、90年代のようなドラマチックな恋愛でも、00年代のような完成されたバラードの世界でもありません。「かっこ悪い自分」「自信のない自分」を隠さずにさらけ出す、等身大の弱さです。

「君が好きだ」と伝えるのが怖くて、雪やクリスマスのせいにしてしまう。そんな不器用な主人公の姿に、スマホ世代の若者たちは「これは自分のことだ」と強く共感しました。LINEの返信に悩み、既読がつかないことに一喜一憂するリアルな恋心が、そこにはあります。

SEKAI NO OWARI『スノーマジックファンタジー』(平成26年)

また、ファンタジックな世界観で冬を彩ったのが、SEKAI NO OWARIの『スノーマジックファンタジー』(平成26年)です。 遊園地のようなキラキラとしたサウンドと、現実と非現実が交差するような歌詞。それは、SNSのフィルターを通して見る世界のように、少しだけ加工された、でも最高に美しい冬のワンシーンを描き出しました。

平成の後期は、恋愛の形も多様化し、それを表現する音楽もバンド、アイドル、ボカロPなど多岐にわたりました。しかし共通しているのは、「誰かとつながっていたい」という切実な想いです。SNSで常につながっているからこそ感じる孤独や、温もりの大切さが、これらの楽曲には込められています。

番外編:ドライブデートで流したい「温もり」ソング

年代を超えて愛され続ける、冬のドライブデートにぴったりな曲も紹介させてください。車内という密室、ヒーターの温かさ、流れる車窓の景色。そこに流してほしいのが、桑田佳祐の『白い恋人達』(平成13年)です。

出典:KUWATAKEISUKEch

イントロのピアノが流れた瞬間、車内の空気が一変するほどの名曲。「今宵 涙こらえて奏でる愛のSerenade」という歌詞と、桑田佳祐のあたたかく力強い歌声は、助手席に座るパートナーの心を優しく包み込みます。

海沿いの道を走りながら、あるいは夜景の見える場所へ向かいながら。言葉少なにこの曲を聴く時間は、きっと忘れられない冬の思い出になるはずです。

おわりに:名曲はタイムマシン。今年の冬も思い出と共に

平成という30年間を、冬の恋愛ソングと共に駆け足で振り返ってみました。 あなたが「一番好きだった曲」はありましたか?

90年代の活気、00年代の切なさ、10年代の共感。 それぞれの時代に、それぞれの冬があり、私たちの隣にはいつも音楽がありました。

面白いもので、当時は「悲しい曲」として聴いていた失恋ソングが、時を経て聴き返すと「良い思い出だったな」と温かい気持ちになれることがあります。それが、名曲が持つ不思議な力なのかもしれません。

今年の冬は、久しぶりにプレイリストを作ってみませんか? サブスクで検索するのも良いですし、もし実家に眠っているCDやMDがあるなら、引っ張り出してみるのも一興です。

「あの頃」の自分に再会する音楽の旅。 どうか、心温まる素敵な冬をお過ごしください。

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